2010年 超個人的、ユーロ ビートランキング


さて、今年もやってまいりました。2004年辺りから続けております、大晦日 恒例(?)のイタリア製ユーロビートの年間ランキング。
今年は久しぶり(6年ぶり?)にホームページ上に掲載しようと思います。

さて、今年の伊産ユーロビートの発表状況について。
昨年7月から休止していた本家本元SEBシリーズが元旦のVOL.200をもって再開。3月のVOL.201を皮切りに、11月のVOL.209まで毎月 12曲の新曲が届きました。
新曲が出ていなかった1月2月は、LIVE MUSIC(HI-NRG ATTACK)のレーベル配信で蔵出し楽曲も提供されました。(その後、@社配信でも蔵入りエナアタ音源が解禁になりました(笑)
ほんの少量ですが、Akyr Musicから新曲や過去にL.G.NEWFIELDが在籍していた、DELTA、TIMEレーベルのリメイク楽曲なども配信されました。

それ以外は・・・というと別シリーズがあるわけでもなく、エナアタの新曲配信も上半期でストップ。下半期はどうも新曲不足な状況でした(^^;
J-EUROに関しては、サクマヒトミ嬢のアルバムあり、SUPER J-EURO BEST MIXシリーズあり、SEB210Disc3と、比較的豊富なラインナップでしたね(笑


というわけで、わたくしTTSが選んだ、2010年の「良い!」と思ったイタリア産EUROBEAT30曲をご紹介していきます。


30位〜21位

30.KISS MY BOO BOO / MOM AND DAD (Sinclairestyle)
SEB205収録。シンクレアのポップ路線ですが、NATHALIE等とは一線を画した茶目っ気のある曲調、歌詞で好きでした。
いつもながらの後半の転調にやられます。一応新曲枠のトリに収録されたのにも関わらず、BEST盤、アニヴァーサリー盤などに流れなかったのが不憫ですね (^^;

29.STARDUST / MR.MOOG (Dima Music)
SEB207収録。「SAY GOODBYE」で再び浮上したC.Magnaniさんの新名義第2弾。SAY GOODBYEよりもメロディラインの良さと適度な激しさがマッチした良作になっています。Aメロの良い意味での静けさと、Bメロの追い上げが「いかにも DIMA節!」って感じで、何度も繰り返し聴いてしまいたくなります。

28.WONDERWOMAN DREAM / DESTINEE (Dima Music)
再びSEB207のDima Music。これなんて「MAGIC LOVE TONIGHT / SHARON K」?って感じですが、そのMAGIC〜よりも奥深く突き詰めた心地良いメロディとヴォーカルがとっても雰囲気出してます。ユーロビートなのに上品さを感 じる曲は数少ないですよ。

27.I BELONG TO YOU / STEPHY (Dima Music)
SEB203より。STEPHY嬢お得意の情熱的な哀愁路線・・・ではありますが、これまでと違い随分とトランスチックな音使い。第一印象は「?」状態で したが、サビの歌い回しと聴けば聴くほど深みにはまるメロディでお気に入り楽曲になりました。

26.WONDERLOVER / K. DELEO (Eurogrooves)
SEB再出発の当たり盤SEB201より。「DE LEO」でいいじゃん!って名義に思わずツッこんだ人は数知れず(?)。曲調はDE LEO初期を踏襲した爽快な路線。「QUEEN FOR A DAY / HELENA」「GOOD TIME / BETTY BLUE」が好きなら一発KOのメロディ、そして絶好調のDall'ora親父アレンジが効いてかなりの名曲に。Bメロ後半の追い上げが何度聴いても気持 ちよいです。(コーラス含め)

25.JUNGLE OF FIRE / LAURA VOX (HI-NRG ATTACK)
SEB208より。国内初登場のLAURA VOX名義。「SEXY WILD AND CRAZY SOUND」がエナアタにしてはあまりにも異質な楽曲でインパクトが大きすぎる名義ですが、この曲はどちらかというと、2作目「BAD GUNFIRE」のような「アグレッジブ+哀愁」なつくり。Bメロの強い歌いだしから、予想通りな展開のサビと、お手本のような作りで飽きの来ない仕上が り。

24.NEVER GONNA MAKE / RADIORAMA (SAIFAM)
SEB208収録。原曲はMORGANA(DancemaniaX6収録)で、12年越しのリメイクとなりました。リフが大胆に弄られていて、サビの壮大 なメロディに続くと思わず「?」となってしまいそうな脱力系のシンセリフですが、慣れてしまえば気になりません(笑 サビ後半のメロディが秀逸。

23.FLY / ELIZA (DELTA)
遺影白黒ジャケットのSEB209収録。最近のお気に入り作家の「Morris Capaldi」さんプロデュースの1曲。無機質、あるいは哀愁気味なリフから爽やかなサビまでの流れが聴いていてとても気持ちよいです。

22.MY HOT GUITAR / GO GO GIRLS (GOGO'S MUSIC)
SEB202からお馴染みイケイケ姉ちゃん死語今年唯一のリリース作品。リフこそ、もろあの曲で発想が安直過ぎますが、安直なりに直球勝負 という感じで、賑やかなコーラス、息ピッタリのヴォーカルワークですぐに気に入ってしまいました。

21.HARD TO SAY I'M SORRY / MICHELLE ROSE (HI-NRG ATTACK)
SEB206より。最近エナアタが大好きな(ディレクターに低BPM作品作れと頼まれた?)低BPM路線で、BPM130を下回ってしまいました(笑   とはいっても流石ベテラン、どんなBPM、曲調にも絶妙なメロディを作ってくれます。最近の激しいユーロが好きになれない・・・っていう方に最適ですね。 (ONCE MOREと同じ名義とはとても思えない(笑)

20位〜11位

20.BANG BANG / PAUL HARRIS (DELTA)
SEB204より。「Morris Capaldi」さんのアレンジにマッテオさんの哀愁メロディがGOOD。適度なBPMに適度な激しさが、男の哀愁を醸します。このタイトルで、良い意味 で裏切られました。

19.LABYRINTH OF LOVE / ALEKY (Dima Music)
SEB206より。前述のI BELONG TO YOUの聴かせ度を更に上げたような作りで、オープニングからいきなりAメロに突入するというのも異例の試み。その分、ノリでは誤魔化しきれないメロディ の良さとアレンジ力が必要とされてきますが、そこはさすがのDima。彼女の声質と巧く融合させた音使いで幻想的なALELYワールドを展開。サビラスト のシャウトは涙モノです。

18.STAY WITH ME / MARIKA (DELTA)
SEB207より。なんだかんだ言ってDELTA好きだよな〜と最近思いました(笑 新人さんのようですが、新人離れした表現力で、独特の哀愁を展開。冒 頭のセリフからタイトルコールが気持ちよいサビまで、ここ最近のDELTAでは一番のインパクト。最後の転調も泣かせます。

17.AWAKE / STEPHY (Dima Music)
SEB208より、歌唱力勝負のSTEPHYさん。メロディが独特で、哀愁とも取れない掴み所の無いメロディに第一印象は困惑(笑 しかし、聴けば聴くほ ど、ツボに入る作りで、一度覚えてしまったらなかなか頭から離れないほど。リフのメロディは強烈です。

16.TAKE ME AWAY / KAREN (A-BEAT C)
配信限定の「SUPER EUROBEAT presents KAREN SPECIAL COLLECITON」より。気がつけば、最初のA-BEAT C(笑 もうDAVEもSUN FIREに行ってしまったことだし、もうA-BEATからの新曲はないんだろうな・・・寂しい。というわけで、蔵出しです。いつの曲なのかはよく分かりま せんが、作家陣、力強いキックと心地良いシンセの質感からして、2000〜2002年辺りの制作でしょうか。曲調はKARENお得意のハイパー哀愁路線 で、「TAKE ME AWAY! TAKE ME AWAY!」の力強い歌い回しが良いです。

15.READY FOREVER / CHRIS STANTON (TIME RECORDS)
SEB202収録。親父もEurogroovesに行ってしまい、老舗TIMEからのリリースも無くなってしまうんでしょうか・・・。というわけでこちら もダローラがTIMEにいた頃の蔵出しのようです。とはいってもクオリティは保障済みで、怒涛の追い上げを見せる親父アグレッシブ曲のお手本のような作 り。リフとサビのメロディ・・・というか焼き回しのようなメロも含め、全体的に発想が安直のような気がしますが、ノリでなんとかしてしまえるというのは、 流石のDALL'ORA MAGIC(笑

14.TOO MARVELLOUS TO FALL IN LOVE / MICHELLE ROSE (HI-NRG ATTACK)
エナアタの配信限定パック、「Eurobeat Cool 1」より。蔵出しナンバーです。レビューはこちらをどうぞ。

13.GOOD LOVE & MYSTERY / LOLITA
(GOGO'S MUSIC)
このくそ寒い時期には妬ましく思えてくる暖かいジャケットのSEB204より。哀愁路線とはいえ、このレーベルにしては複雑な メロディ、転調に次ぐ転調(笑)で、聴き手を飽きさせない作り。その上に安定したGobbi嬢のヴォーカルですから、結構グッと来ます。絶対年間BEST に流れると思ったのに・・・orz

12.FEEL THE POWER INSIDE / JOE D.TOASTER (HI-NRG ATTACK)
SEB207より。スパイダーボーイでお馴染みの名義ですが、彼らが得意とするお馬鹿系統(BAZOOKA、牛)からは180度違う真面目路線。一時期の エナアタからは想像もつかないほど、厚いサウンド、そして熱い仕上がりで、何度も聴きたくなります。リフのメロディも癖になります。本当に良くなりました ね、エナアタさん。

11.10,000 LOVERS / MIRKA (A-BEAT C)
SEB201より、何を思ったのか、突如1993年の秘蔵音源が収録されました。作家陣は「A.Leonardi - G.Pasquini」で、BRATTが作編曲、DAVEが作詞、ってところでしょうか。古き良き時代の良さが滲み出ていて、DOMINO名義のような派 手さは無いものの、優しげな曲調とノビノビと歌う奥様のヴォーカルでほのぼのとさせてくれます。やっぱいいよなぁ・・・90年代って。これがMIRKA名 義のデビュー曲だったらどうしよう(笑

10位〜1位

10.TAKE THIS WAY / CHRISTIAN (Eurogrooves)
そしてベスト10!SEB203からは、とにかく熱い、熱すぎるこの曲。常人には歌いこなせない血管ブチギレ寸前のCHRISTIAN DE LEOの歌声がパワフルすぎて脳天を突き抜けました。この曲でストレスも全部吹っ飛ばせ!!!

9.I CAN GET NO SATISFACTION / RICK CASTLE (HI-NRG ATTACK)
エナアタの配信限定パック、「Eurobeat Cool 1」より。蔵出しナンバーです。レビューはこちらをどうぞ。

8.ONE-O-NINE / DOMINO (GOGO'S MUSIC)
SEB203より。元奥様の蔵出し日本語ユーロ。(「109 / DOMINO」の表記の方が良かったのでは?)サビはもちろん、メロに至るまでキャッチーさは抜群で、思わず口ずさみたくなる曲です。Bメロの歌詞が結構 電波で、脳内から離れませんでした(笑

7.IN MY ARMS / KATE PROJECT (SAIFAM)
SEB206より、最近ASIA RECODRSで流行のリメイク曲です。原曲は96年のWILDSIDE(国内収録はDancemania7)。哀愁の王道を行くようなメロディ。最近は 哀愁路線でも捻りに捻ったメロディが多く、少し頭を抱えて聴かないといけない作品が多かったのですが、この曲に限ってはあまりにも直球勝負で、初めて聴い たとき、思わず「おお!」と唸ってしまいました。(まぁメロディ自体は90年代のものですが(^^;) ベタベタな哀愁路線に弱い私はすぐにハマってしま いましたとさ。

6.DO WITH ME / VICKY VALE (DELTA)
当たり盤SEB203より。ポップで哀愁気味、というところがミソで、この絶妙な加減を出せるメロディの作り方がとても良い。安心のCLARAのVo. で、甘く切ない恋心を見事に演出。思わず「キュン」(気持ちわる)としてしまうこの感覚は最近のユーロではなかなか無いです(笑 アウトロ も凝っててオススメです。

5.POWER OF MY LOVE / YO SHINE (SCP)
SEB201の2曲目より。とにかく力強い歌い上げが気持ちよい1曲。「MY WISH / MELISSA WHITE」から哀愁を抜いた感じでしょうか。サビラストの「イーーグラァーーーイ!!!」は熱唱したくなります(笑 2番前のリフが8拍多いというのも 細かいところで気が効いていて好印象です。

4.EVERGREEN / KAREN (A-BEAT C)
SEB205、または「SUPER EUROBEAT presents KAREN SPECIAL COLLECITON」に収録。2000年制作の良き時代の蔵出しナンバー。7A氏もお気に入りということらしいです(笑 レビューはこちらをどうぞ。 本当に一時期これしか聴いてませんでした(^^; ほんま良い曲やで・・・。

3.PLAYBOY / APPLE (Eurogrooves)
SEB202より、この名義のデビュー曲「HEY BOY」の焼き回し曲がベスト3(爆 いや、正直ね、ここにランクインさせるかも迷ったんです。だって、コードもアレンジも殆ど変わらず、メロディを変え ただけなんですから。でも、良いものはやっぱり良い。その結論には逆らえませんでした・・・ええ。「HEY BOY」が好きすぎるんだから、この曲が好きでないわけがないんですよ・・・。しかも、HEY BOYよりも動きが細かく激しいシンセリフ、もうたまんないです。
2.YOU ARE MY WONDER / QUEEN 26 (DELTA)
SEB201収録。今年のDELTA、いや個人的に今年のユーロビート界で最もツボにハマるアレンジ(作曲も)をしてくれたのが「Morris Capaldi」さんで、Rizziさんの作るメロディとの相性が抜群によいと思います。リフの音こそ賛否両論みたいですが、個人的にはアリです、むしろ 好きです(笑  Aメロこそ静かですが、Bメロからの追い上げ、そして歌い上げ最高潮のサビと、文句の付け所が無いハイパー哀愁路線。ごちそうさまでし た。

1.YOUR BARBIE GIRL / VICKY VALE (DELTA)
そして、そして、第1位!!はSEB205より、やっぱりDELTA。「Morris Capaldi」なんです。とてもノリが良く、それでいてセクシーな楽曲で思わず「ニヤリ」としてしまいます。レビューはこちらをどうぞ。 マッテオさん、モーリスさん、本当に良い曲を作ってくれてありがとう・・・。

総括

レーベル別ランキング内訳
A-BEAT C・・・3
TIME・・・1
DELTA・・・6
HI-NRG ATTACK・・・5
SCP・・・1
GO GO'S MUSIC・・・3
SAIFAM・・・2
Sinclairestyle・・・1
Dima Music・・・5
Eurogrooves・・・3
SUN FIRE RECORDS・・・0

となりました。
DELTA、エナアタ、Dima Musicが強いのは今年も変わらず。Eurogroovesはリリースした新曲が全てランクインしてます。流石としかいいようがないですね。
個人的には、今年のキーマンは「Morris Capaldi」と「Matteo Rizzi」の2人。彼らの作り出す曲にはとてつもないパワーを感じます。この調子で突っ走ってください。

SCPが少ないのは個人的な好みからかけ離れているせいもあるでしょう(^^;
問題なのはやっぱりかつてのキングオブユーロ、DAVE RODGERSでしょうか。
SEB209のDAVE & FUTURAのアレはいくらなんでもアレンジに難がありすぎるし、何故あの曲がSEB208のトップを飾ったのかもサッパリ。
SUN FIREという新しいレーベルを興したのにも関わらず、A-BEAT C末期の少し盛り返していた時期と比べると粗が目立っているというのも疑問。FUTURAに音作りとか皆任せてるんでしょうか?(苦笑
メロディ自体は悪くないと思うのですが(むしろ良い)、やっぱりこの一皮向けてないシンセリフは問題あるでしょうね・・・。

あとは・・・年間のリリース数をもっと増やして欲しいですね。幸いSEB211からは15曲編成になるようですが、やっぱりそれだけじゃ寂しい。
新シリーズの検討を、来年こそは、お願いします!売り上げ的に年々厳しくなってる気しかしないけど


それでは、長々と、失礼いたしました。m(_ _)m ここまで真面目に読んでくれた方は本当に有難うございます(笑
皆さん、良いお年を!


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